2016年6月20日月曜日

そーせい「個人投資家説明会に行ってきました(懇親会編)」

前回の記事「そーせい「個人投資家説明会に行ってきました(公式説明会編)」に引き続き、懇親会での情報交換結果を参考までにメモしておきます。
(直ぐにブログにしようとしていたのですが、アキュセラの治験失敗などいろいろあってタイミングを逃しましたが、今週の株主総会なので、一部でも参考になればと思いアップしておきます)

1.「以前に比べて株主&社員に若い人が多い」
確かに以前はよく株主総会で公募割れの指摘をする名物おじいさんを筆頭に株主の平均年齢は高かったと思いますが、最近は若い人が多いようです。
(私も若めの株主だと思います。初めてそーせい株を買ったのは20代でしたw)
ちなみに株主だけではなく、若い社員が増えており、今回の司会も若い女性社員でした。田村社長はよく株主だけでなく、社員のために、夢のある会社としての成長戦略を示したいと仰っておりました。

2.ベインズCOOには3〜5年の短期視点での企業価値最大化のための会社運営を、自分は長期のための100年の計を考える役割。
Heptares買収等により、ここ5年の会社運営の道筋はつけた。後はベインズCOO以下若い人に成果を出してもらいたいと。100年の計はだれにも評価されないが、自分がやる。と田村社長。自由な立場になってもっと新しいことをしたいようですね。そーせいはよくも悪くも「ベンチャー」と呼べる段階は過ぎてしまったので、堅い運営が必要になってきており、それをベインズCOOに任せる一方で、ベンチャーマインドも大事なので、そちらは引き続き田村社長が引っ張るようです。

3.Heptaresは本当に技術者集団。経営的マネジメントはほとんど無かった。だからそーせいの買収により、実際に各種導出活動も進捗も進み、Heptaresメンバーはそーせいには本当に感謝しており、Win-Winの関係が築けている。

4.時価総額が1500億円以下ではUSの機関投資家には相手にされなかったが、今は3000億円以上あり、やっと海外の機関投資家向けに営業活動が可能となる。会社説明行脚も予定。

5.NASDAC上場はやらない。日本の投資家が損をする。日本で十分。
 東証一部はアラガン期ズレによる赤字のために揉めており、説明中。

6.アラガンへのMシリーズの導出までは、Heptaresの創薬技術の高さの証明として、メガファーマへの導出実績が必要だったが、今後は自社開発品も増やしていく。例えば、薬物乱用障害薬のOX1受容体拮抗薬などオーファンドラッグ(希少疾患)は治験規模も小さく済むため自社開発薬としてはちょうどよい。米国国立薬物乱用研究所(NIDA)からの助成金も活用でき、低リスクでPOC取得&適用拡大を目指していく方針。

他にもいろいろおもしろいお話は聞けた気がしますが覚えているのはこのくらいです。

株価は低迷中(まさかの15000円!!!)ですが、株主総会で田村会長筆頭に経営陣の力強いメッセージを確認してそーせいの将来への信頼を高められればと思います。
含み益が吹っ飛んだのはツライところですが、ここから更に下がるような可能な範囲で買い増しですかね。

2016年6月19日 The Imperfect Insider



2016年5月18日水曜日

そーせい「個人投資家説明会に行ってきました(公式説明会編)」

5月16日(月)に開催されましたそーせいの個人投資家説明会に参加してきました。
(みなさん関心が高いのか、予告段階の過去記事のリンク数が激増していました。)

場所はいつもの東京ステーションホテルの鳳凰の間です。
(株主総会は別会場ですが、もう3度目くらいですかね?)

内容についてですが、正直なところ公式の説明会の方では、事前に決算発表で使われた資料とほぼ同じで新規なことはありませんでした。
(当然ながら懇親会でのお話のほうが面白いネタは多かったです。そちらは後編で)

質疑応答についても、今回は新COOのベインズさんが主に受け答えをしていましたが、今後の数字での予測の件など、英語ということもありうまくかわしており、特に面白いことは聞けませんでした。

但し今回の説明会は、田村社長からベインズさんへの経営のバトンパスの意味合いが大きいと思いますので、そういう意味では実際に立ち会った印象としてはとても素晴らしい信頼関係を感じました。

ざっくりQ&Aを概要を備忘録代わりに以下にまとめてみます。

Q1.業績の予測についての、数字の精度についての捉え方は?保守的に出していると聞いているが、今回のアラガンのように期ズレのネガティブインパクトの可能性にどのように備えれば良いか?
A1.  アラガンの契約は素晴らしいものであったが、企業価値としては、3月か4月かというのは全く重要なことではない。
→こんな素晴らしい契約を期ズレでネガティブに捉えるなんてナンセンスとばっさり。私もそう思いますし、マイナスに市場が捉えるなら買い増せば良いだけですね。

Q2.契約マイルストンの総額80億ドルのうち硬い部分はどのくらいか?
A2.数字では答えられない。全部ということはありえないが、ある程度は見込める。
→確かに現段階で具体的には言えませんよね。。。

Q3.ウルティブロの米国、中国の状況について
A3.ノバルティス発表以上のことは言えないし、私達も楽しみにしているところだ。
  ウルティブロの米国上市については6月を目標に進めていると発表されている。
→今までは関心事の中心でしたが、田村社長も説明の中で言っていましたが、シーブリ、ウルティブロは既に経営の基盤(=金のなる木)ではあるものの、企業価値創出の中心はHeptaresの進捗次第とはっきりいっていた。喘息QVM149、中国承認含めてできたら儲けモンくらいで良いのかもしれません。

Q4. アクティバス、JITSUBOの現状について
A4.JITSUBOは最近なので未だ多くの発表が出来る状況ではないが、着実に進んでいる。アクティバスも産みの苦しみが長く続いているが、ナノ化技術の課題とチャンスがわかってきた。IP(特許)の強化を進めており、どちらも一年以内には良い進捗が報告できるはず。
→やはりHeptares案件と比べると規模が小さいが、特にJITSUBOのペプチドの技術はHeptaresとのシナジーも見込める分野のはずなので、面白い発表を期待したい。

Q5.薬価、為替レートについて
A5.薬価は重要な関心事であるが、薬剤の良し悪し次第だ。強気には進めるつもりである。為替は115円/$で見込んでおり、現時点では為替ヘッジなどは特にやっていない。但し来月から為替ヘッジについては銀行と相談をする予定だった。
→どの薬価のことを言っているのか不明でしたが、一般論として答えていたのでしょうか?為替は現状からするとだいぶ円安で見込んでいるのでこのまま円高だと契約は全てドル建てなので、マイナス側と思います。但しほとんど円建てでの換算は細かい話しなので気にしなくて良いのかと・・・。

Q6.パイプラインの自社開発と導出のバランスについて
A6.これまではHeptaresのStaR技術のプラットフォームの価値を認知させるためにも、メガファーマ相手の実績確保が重要だった。但し、もう十分提携実績はつくれて、アラガンのようにP1段階ではあり得ない額の契約一時金がもらえるレベルに認められている。今後自社品は増やしていきたいし、リスクを取る側の自社開発比率を上げるのは自由度が高い状況。
→懇親会でも話ができましたが、これまでは実績作りが中心で、今後は自社品も増やしていきたいとのこと。大規模治験が必要な物はメガファーマとの提携が重要だが、特に希少疾患などは自社でやっていきたいとの様子。

Q7.増資の可能性について?
A7.すぐに増資をするという訳ではないが、必要ならできる状況であるという自由度が重要だ(ベインズCOO)
 Heptaresの時も市場は誤解したでしょ。今をみてごらんなさい。買って良かったでしょ?チャンスを逃さないためにもファイナンスの自由度が重要(田村社長)
→結果を出しているのでみんな拍手喝采でした。実際前回の増資は時価総額や希釈化率で腹も立ちましたが、あの段階では仕方なかったのかもしれません。今の時価総額ならHeptares級の案件があるなら、是非5%〜10%の希釈化率で200億〜400億確保できるならしてほしいです。実際今後もM&Aはしていくとのことでしたが、自由度を確保するということを強調されていました。

Q8.StaR技術は素晴らしいが、競合はどうか?何年くらい先行していて、対抗策は?
A8.GPCRの安定化〜結晶解析技術ではHeptaresがリーダーの地位だが、最近発表されたクライオSEM(凍結状態での電子顕微鏡観察技術)のコンソーシアムに参加する件は、補完的な関係にあるものだ。X線の解析技術とクライオSEMの技術をどちらも取り組むことで、リーダーの地位を維持、強化していく。全ての技術動向をウオッチしている。
→私も質問しようと思っていたことですが、最後に他の方が聞いてくださいました。プレゼン資料と実際の回答にあるように、現状甘んじることなく、GPCR解析技術については「科学技術リーダーシップの強化」を今後の経営課題にあげています。当面はそのリーダー的ポジションを維持できるのではと感じました。

以上です。
簡単にまとめるつもりが書き始めると結構長くなってしまいました。
次は後編の懇親会編をまとめるつもりです。では、また。

2016年5月17日 The Imperfect Insider

2016年4月12日火曜日

そーせい「個人投資家向け会社説明会」

昨日(4/11)の引け後「個人投資家様向け会社説明会開催のお知らせ」が
HPに発表されました。

15時30分の時間帯でのプレスリリースの有無については、ついつい
チェックしてしまう習慣があったので、早めに気づくことができたのですが、
最初は、リンク先にミスがあり、アラガン社との提携に飛ばされてしまって
「???」な状態でしたが、そのおかげでかもしれませんが、正式なリンクを
探し出せたおかげで先着150名の募集枠に入ることができ、参加証をGET
することができました。

他の知り合いの古くからの株主さんたちは、仕事の都合などでチェックが
遅れてしまったらしく間に合わなかった方もたくさん居るようです。

昨年などは問題無く参加できたので、そーせいがもう既に一部のマニア?の銘柄
から超有名銘柄に変わってしまったのだと思います。

今回の会社説明会は、既存株主だけを対象としている訳ではなく、新規株主も
対象においているので、こういう誰でも応募できる形式になってしまうのだと
思いますが、既存株主枠を別枠で手厚く用意してもらうなどはあっても
良いのかなという気もします。

発表後おそらく30分しないうちに、募集締め切りになっていたはずなので、
(リンクミスのおかげで秒殺、分殺ではなかっただけだと思います)
会場を大きくするなど、追加募集もあるような気もします。
一ヶ月後には株主総会も控えておりますので、私はダブルで楽しみたいと
思っています。

説明会の概要、感想はブログ上で報告する予定です。

2016年4月12日 The Imperfect Insider

そーせい「Heptares社とAllergan社の提携について」

待望の超BIGなプレスリリースがとうとう先週(日本時間4/7)に発表されました。
そーせいプレスリリース

M1、M4、Dual M1/M4の導出先に関するものです。
提携先はなんとAllergan社でした。ちょうどタイミングを同じくして米Pfizerが
Allergan社買収を断念したというニュースが入ったばかりでしたので、
このタイミングから考えると、ネガティブな情報をなるべく期が変わって後ろ倒し
したかったPfizer社と、なるべく期内にビックニュースを発表したかった、そーせい&
Heptares社との陣営のかけひきがあったのかもしれませんね。

株主としては、是非2016/3月期内に盛り込んで欲しかったです。
どれだけ超絶な数字になったか、それがポジティブに上方修正で発表された場合の
株価の沸騰っぷりを見てみたかったというのが正直な感想ではあります。

ただし、真っ当な証券会社からの分析にもありますが、進捗が悪いことでの下方修正
ではなく、単純な期ズレですので、株主価値にはほとんど影響はありません。
それどころか、事前の想定を遥かに上回る破格の条件を勝ち取ったということは、
いくらポジティブに評価してもしきれないくらいの成果だったと思います。

田村社長が今回の超絶BIGな提携を仄めかした、ブルームバーグの記事の感想でも
楽観的な期待として予想していた一時金100億円を大幅に超える
125 百万米ドル(約 137 億円)でした。

今回のマイルストン収入は、
◯最大約 665 百万米ドル(約 730 億円)の開発マイルストン
◯最大約 2,500 百万米ドル(約 2,743 億円)の販売マイルストン
◯売上高に応じた最大二桁の段階的ロイヤリテ ィ

とマイルストン収入もさることながら、販売後のロイヤリティも最大二桁と
破格であることが確認でき、将来の収益性や、直近の研究開発の継続性など
に夢と安心感を与えるものだったと思います。

株価は急騰し年初来高値の二万円を超えてきましたが、まだまだこんなもの
ではありません。
次回のブログでは今までの導出契約の整理と、今後の開発の失敗リスクなども
考慮し、当面の目標株価を算出してみたいと思います。

2016年4月11日 Imperfect Insider


2016年3月1日火曜日

そーせい「貸株について」

私はカブドットコム証券がメインの証券会社になります。
貸株制度があるので、第一弾の株価上昇によりそーせいでかなりまとまった金額になってきたので、昨年2015年6月頃から貸株制度を活用してキャピタルゲイン以外に金利収入(インカムゲイン)を得るという投資手法を併用してきました。

2015年6月頃は貸株料率が年率2%と高かったので、月々の貸株料もそれなりのお小遣いとして重宝していたのですが、今月2016年2月では1%に下がってしまい、3月からはいよいよ0.5%まで下がってしまうということで、株価こそは順調に上がってきていますが、旨味が少ないなと思い今日2月末で貸株から撤退することにしました。

楽天など他の証券会社では3%という数字もあったりするので羨ましい限りです。

直近も株価は急上昇をしているので、リスクが高いと判断すれば、貸株料率も上がるはずなのですが、逆に下がってしまう始末です。そーせいがそれだけ中身を伴っている現れだとは思いますが、一粒で二度美味しい戦略が使えず少し残念でした。

巷ではマイナス金利などと騒がれていますが、そーせい周辺では何の心配も要らないですね。

とりあえず本年最初のサプライズとなるであろう、導出関連のプレスリリースを楽しみに待ちたいと思います。

2016年2月29日(うるう年にて) The Imperfect Insider

2016年2月18日木曜日

ブルームバーグによるそーせい田村社長インタビュー記事

本日の昼前頃に下記ブルームバーグの日本語訳の記事が出て株価も急騰しました。

「そーせいG:新薬開発で近い将来さらなる提携模索-田村社長」

この記事では現在のノバルティスやファイザー、アストラゼネカに加えて、新たなパートナーとの提携を匂わせる田村社長の発言が取り上げられていました。
「2016年最初の大きなニュースになり得る」という自信の発言です。

これは我々株主にとって、待望のニュースになりそうです。

明言はしていませんが、全くアングラで進めている我々の知らない案件ではないはずなので、おそらく自社開発のパイプラインであるM1の導出先に関するものでは?というのが一般的な解釈だと思われます。万が一それ以外だったら超々サプライズなので、その時はもっと嬉しい展開だと思います。

M1は、前回記事でも述べましたが、先週に「後期第Ⅰ相臨床試験(PhaseⅠb)」を良好に終了したことを発表したばかりですので、それを受けてのパートナー選定ということかもしれません。また、前回初めてM1の開発薬がHTL9936だけでなく、HTL18318という第二のM1作動薬がPhaseⅠの段階であることが明らかとなりましたので、どちらかの薬の提携先が決まるということなのかもしれません。

今回の記事の意味するところはとんでもなく大きいです。
アルツハイマー、認知症薬のファーストイントラックとなる可能性のある候補薬が2つも存在し、片方もしくは両方の提携先が決まるとしたら金額的には、パイプラインが進んでいる分前回のファイザーとの連携よりも大型の提携となる可能性が高いです。
一時金も倍以上、もしくはインパクトの大きさから100億円以上となるかもしれません。

ヘプタレス買収からわずか一年ですが、ものすごい大型契約がポンポン飛び出てきます。
普通のバイオベンチャーならこれらのうち一つでもすごいことです。

おそらく今後の提携発表についても一ヶ月以内のイベントだと思いますので、楽しみに待ちたいと思います。

そういえば、日経バイオテクの記事に2016年バイオ企業番付というものが発表されていました。我らがそーせいは「西の大関」に堂々とランクインしています。

横綱になる日ももしかしたらあっという間かもしれませんね。

2016年2月17日 The Imperfect Insider


2016年2月15日月曜日

そーせい2016年3月期3Q決算&M1進捗結果についての感想

少し出遅れましたが、そーせいから2016年2月10日に発表された、
以下の2つの内容について感想を記載したいと思います。

1.平成28年3月期 第3四半期決算
2.Heptares社のM1の進捗結果

一つ目ですが、
そーせいの2016年3月期第3四半期の決算発表がありました。

決算内容は予定通りとはいえ、シーブリ、ウルティブロのマイルストン、ロイヤリティ収入に加えて、Heptares社のマイルストン収入が加わり売上、利益共に大変見事なものでした。速報でも各記事たいへんポジティブに記載されていたと思います。第2Qの段階では、予定通りの赤字でも、赤字であるだけで散々な書かれ方をしたことに比べて対照的です。

バイオベンチャーにおけるマイルストン収入は、パイプラインの進捗に合わせて不定期であるため、毎期同じ時期なはずはないので、期中の赤字での一喜一憂は無意味なのですが、今回は大幅な黒字でもあり、基本的にはポジティブな書かれ方をしていたようです。今回は黒字なので良いですが、逆の場合に動揺しすぎないように注意したいものです。

また、今回の決算におけるHeptaresの寄与の大きさも定量的に確認しておきましょう。
昨年5月の投資家説明会の資料を参考にしますと、以下のようになります。

2016年3月期決算予想
Heptares買収前:売上44億円、利益24億円
Heptares買収後:売上117億円(+73億円)、利益59億円(+35億円)

Heptares買収前でも他のバイオベンチャーを寄せ付けない素晴らしい数字なのですが、買収後は異次元の規模になります。(単発ではなく、今後さらに伸びていきます。)

こんな素晴らしい会社をわずか500億円程度(キャッシュの持ち出しは約200億円、残りは将来のキャッシュフローで充当)で買収できてしまったというのは、本当に素晴らしいことです。

私自身がそーせいを信じて投資してきた理由は、NVA237(シーブリ)、QVA149(ウルティブロ)の存在があったからです。COPD治療薬として他を既存品を凌駕するこの2種の薬だけでも評価が低すぎると信じて、投資してきたのですが、思いがけずそれと同等以上のパイプラインが一度に10倍以上出来てしまった状態なのです。
私を含めて古くからの株主さんたち、さらにHeptares買収後の新規の株主さんたちは、投資家説明会でこれを確認でき、株価が今後当時の10倍どころでは済まないことを確信できたと思います。田村社長の目利き、人脈の素晴らしさ、偉大さを感じずには居られません。
Heptaresのすごさについては、また改めて時間のある時に詳しく記事にしたいと思います。

次に、そのHeptares社のパイプラインに関して、決算発表と併せてサプライズな報告もありました。
M1のP1の進捗結果の報告です。

M1(ムスカリン受容体M1作動薬:HTL9936)はHeptares社の自社開発のパイプラインであり、アルツハイマーおよび認知症用の治療薬として期待されているものです。
説明会資料が分かりやすいですが、市場規模70億ドルでピーク時売上30−50億ドルが期待できる言わずもがなの大型薬です。
安全性、忍容性などを評価するPhaseⅠa(前期第Ⅰ相臨床試験)が良好に終了しておりましたが、今回は容量等の検証を行うPhaseⅠb(後期第Ⅰ相臨床試験)も無事終了したとのことでした。更に驚くべき発表があり、HTL18318という第二の薬の開発もすすめることが発表されたのです。
これにより、リスク分散の意味と、複数社への導出などマネタイズの選択肢が増えることになります。
このように、HeptaresのStaR技術は、この例をとっても、薬自体ではなく、薬を開発するための素晴らしいツールを持ってことで、他社が発見し得ない、薬の候補を自前またパートナー企業と先行して開発することができます。また、今回のように一つの疾患でも複数の候補薬剤を開発できることが強みといえます。
まさに打ち出の小槌のような技術と言えると思います。

このような2つの素晴らしい発表が2月10日に発表された訳ですが、肝心の株式市場は2月12日(金)は円高株安の大荒れの展開で、正しく株価には反映されていなかったように思われます。明日2月15日(月)は見直されるでしょうか?

日々の株価はそーせいの価値には何も関係がありませんが、不当に低リアクションであれば、強気に買い増しなども考えたいくらいのそんなポジティブな発表だったと思います。

少しでもご参考になれば幸いです。

2016年2月14日 The Imperfect Insider

2016年1月4日月曜日

そーせい株投資の経緯

2016年の新年明けましておめでとうございます。

そーせいの株主になって早いもので10年が過ぎた。
文字通り山あり谷ありを経験して、何とか今も株主を続けられている。

最初は20代の株式投資を始めたばかりの時に、バイオバブルがあり、
その時に良く分からずに飛びついたのがきっかけだ。

その後、ライブドアショックによる株式市場の低迷で損をした経験や、
そーせい自身も相次ぐパイプラインの失敗が続き株価が急落などが起き、
株式投資とそーせいについて本気で勉強をすることになる。

単純に投資が失敗であったなら撤退して終わりだったはずだが、そーせい
については手放して終わりという決断には至らなかった。

現在の株価での100円割れ(当時の1万円割れ)を経験した際も、少なくとも
限られたパイプラインの中で、NVA237のポテンシャルだけでも期待値的には
ホールドすべきと思われた。

無事認可が得られた今となっては、その賭け自体は成功だったわけだが、
当時文字通りどん底を味わった経験からは、今当時を振り返ってもそう
単純なものではない。

でもその時の経験は間違いなく今にも活きている。

株価のレンジとしては約一万円から現在の百万円の二桁の変動を
経験していることになる。
底値からみたらテンバガーどころではない。

当時のそーせいと今Heptaresを傘下に持つそーせいは全く
別な会社に生まれ変わった訳だが、この10年の株主人生はこの後の
そーせい株主人生にも役に立つことは間違いない。

このブログはそーせい株10年ホルダーの私が、
更に今後の10年間でよりいっそう輝かしい未来が待っているそーせいへの
私自身の期待と、創薬およびバイオベンチャーにとっては表裏一体のリスク
(=不確実性)の両面から客観的な分析を行うことで、自分自身への備忘録
を兼ねて、ブログ読者への有用な情報を提供できればと願うものである。

2016年1月4日 The Imperfect Insider